住まいは、生活の容器

考え方

暮らしの用に応えられなくなったとき、住まいは朽ちます。住まいは耐久性だけでなく、生活の容器なので耐用性が大事です。
昔の民家に見られる田の字型プランが、幾世代もの生活の変化に応えられたのは、 「間」によって構成された部屋を、その時々の生活に合わせて自在に使いこなせたからです。
部屋は、障子や襖(ふすま)といった可動間仕切りで構成され、冠婚葬祭の場になり、居間や寝室になり、客間になり、 隠居部屋や子ども部屋にもなりました。
戦後、ルーム(部屋)に空間が目的限定化されて、この自在性が失われました。
プライバシーの尊重は進みましたが、家族の行き通いの関係が少なくなりました。
今、住まいに家族の団居(まどい)をもとめる人が増えています。
住まいは生活の拠点であり、生活の容器であり、子どもが育つ場です。

住まいは、生活の容器

家族の構成は変化する

家を建てたときの家族構成と、その10年後、20年後、30年後の家族構成は、かなり違います。
しかし、家を建てるときは「現在の家族の同意」で設計する人が大半です。
「間取り」という言葉は、部屋の陣取り合戦めいていますが、10年経つと、子どもは離れ、親は亡くなりという場合がなくはありません。
家族の変化に合わせて、住まいも変化できるようにするには、どうしたらいいのでしょうか?
わたしたちの提案する二百年住宅(長期優良住宅)では、室内の間仕切りをできるだけ動かすことができるよう構造に必要な壁を外周部に設けるよう設計します

スケルトンとインフィル

これまでの家は、部屋の間取りがそのまま建物の構造上の役割を持っていました。
2室を合わせて広い部屋にしようとしても、柱が邪魔をしていて、それを安易に動かすと、建物の構造に支障をきたします。
スケルトン(躯体・骨格・構造)とインフィル(内装・設備・プラン)が分かれていれば、部屋のリニューアルは自由にやれます
時代とともに変わる建物への要求や、ライフスタイルや家族構成の変化に応じて、自由に、自在に、安全に変えることができます。

断熱等性能等級4

等級4は、最高級の次世代省エネ基準程度とされます。
この基準は、省エネルギー法に基づいて「省エネルギー基準」(1980年基準)→ 「新省エネルギー基準」(1992年基準)→「次世代省エネルギー基準」(1999年基準)→「H25年省エネ基準」として発展されてきました。
断熱性能の低い住まいでは、寒さや暑さをしのぐために膨大なエネルギーを消費します。 またそのために排出される二酸化炭素が地球温暖化に拍車をかけています。
次世代は新省エネ基準に比べて10~30%程度の省エネ効果の向上が図られています。
年間暖冷房負荷の基準や、夏期日射取得係数の基準の強化、気密性能を全国的に適用し、熱損失係数の基準値の強化、 さらに防露や換気、暖冷房、通風計画・空気汚染の配慮事項の明確化なども基準化されました。
次世代基準は「閉じる機能」と「開ける機能」を併せ持った住宅にしたのがポイントとなっています。
「閉じる機能」とは断熱化・気密化のことであり、「開ける機能」とは、春などの気候が良い季節においては外気を取り入れる考え方が採用されています。
(宮城県は4地域がほとんどですが、計画地によって3地域の場合があります。あらかじめ計画地に求められる断熱性能をご確認ください)

脱衣室浴室の温度の違いによる血圧の変動

長期優良住宅

この事業は「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」ことができる住宅です。
宮城の伊達な杉の家を創る会」が、これからのストック型社会における住宅のありかたを先導する目的で取り組んでいる「長期優良住宅」は、地域型住宅グリーン化事業において100万円の補助金を受けることができます。またその普及啓発と「ストック型社会」の実現に向けて、国の税制優遇措置が講じられます。
固定資産税の優遇、所得税控除などさまざまな優遇措置とあわせて整備される、長期の優遇低金利ローンの応援があります。

設計の要件

補助金交付を申請するには、建物の「基本性能確保」が要件となります。
長期優良住宅は、「長く大切に使うことができる」家としての性能が求められます。
「宮城の伊達な杉の家を創る会」では、会員に向けて二百年住宅のマニュアルを作成しました。
また勉強会を開催し、「長期優良住宅の認定基準」について理解を深めながら品質管理にあたっています。
申請時に設計住宅性能評価書、または、登録住宅性能評価機関が発行する基本性能を確認した旨の書類を添付しなければいけません。

見学会の開催

地域型住宅グリーン化事業は、採択要件として竣工・引き渡しまでに1回以上の現場見学会を開くことが義務つけられていることをあらかじめご了承ください
具体的な期日や公開方法は工務店と相談して決めてください。